次にリウマチですが、リウマチ患者さんに行なわれている治療は、ボルタレン、 ロキソニンなどの抗炎症剤、鎮痛剤に加えて、ステロイドの内服と 抗癌剤の一種であるリウマトレックスの内服が 盛んに行なわれています。
癌のところでお話しましたように、私は、癌にも 抗癌剤を使うなと言っており、 通常であれば、生命をとらないリウマチには極力リウマトレックスは使いません。
皆さん、赤ちゃんを妊娠して色々な事情で堕胎しないといけない時に、その場合 婦人科に行って掻爬しないといけません。女性は勿論こんな事をするのは厭で、 男性も愛する女性にこんな事をさせるのに耐えられません。
『クスリを飲んで生理が出る。またクスリを飲んで堕胎させるクスリはないか』 これは、人類の何10年、何百年の悲願です。実は、内服堕胎剤が外国で認可されていますが、 そのひとつの柱となっているのがリウマトレックスです。 1週間飲むと赤ちゃんが死産になって出て来るのです。
こんな恐ろしいクスリをリウマチの若い娘さんに(リウマチは治らないので)一生内服させる つもりでしょうか。とんでもない事です。リウマトレックスを飲ませるのなら、 ステロイド1.5錠(プレドニンで7.5mg)以下を内服させる方が患者さんのためです。
何故ならば、プレドニン7.5mg以下ではずっと内服させても重篤な副作用は出ません(後述)。
リウマチに対するステロイドの使用ですが、既述のように、通常では、生命をとらないアトピーは 絶対にステロイドの内服はさせません。私は重症アトピーにステロイド内服を止めさせても 皮膚炎が再燃して社会生活から抹殺されるような重症患者さんに逆戻りさせない自信が ありますので、アトピーにはステロイド内服をさせず、内服しているアトピー患者さん には入院させ離脱させています。
ただ、リウマチは、ふつう、生命をとらないと言っても、各関節が腫れあがり、痛みが激しく、 運動障害が出て、歩行不能となり、27~28歳の既婚の女性が御主人に車椅子で 連れてきてもらって診察を受けている患者さんがおられます。 また、痛みで眠れず睡眠不足のため仕事が出来ず苦しんでいる患者さんもおられます。
このような社会生活も出来ないほど重症の患者さんには、人間は社会生活が出来ない とおしまいですので、こう言う患者さんには、勿論大半が私の開発した天然の生薬を 投薬して、痛み、熱、腫れも軽減コントロールさせてやっていますが、中には 私の天然の生薬の効かない重症のリウマチ患者さんがおられ、こう言う 患者さんには、私も例外で、ステロイドをプロドニン1.5錠以下(まれに2錠)から スタートして治療し、うまく行けば他の薬も含めて、少しずつ減量しています。
プレドニン1.5錠(7.5mg)以下だと長期内服しても、既述のような糖尿病、白内障、 胃潰瘍、骨や筋肉の崩壊の副作用は起こらない量です。
既述のように、私の病院には ステロイド4~5錠数年内服しておられる重症膠原病患者さんが、常時5~10人 入院していますが、私の天然の生薬を上手に併用して減量(更には離脱)に 成功しています。
この中には糖尿病や大腿骨骨頭壊死などが出現している 患者さんが沢山おられ、こう言う患者さんを、ステロイドを徐々に減量して 行って、プレドニンが2錠(10 mg)切ると糖尿病も改善され、大腿骨骨頭壊死も 軽くなって来たことを数多く経験しています。
社会生活が出来ないくらいのリウマチ患者さんは、これぐらいの量の ステロイドでコントロールするのが大きい視野で考えて患者さんのためです。